デスクワークをしていると、夕方には足元が氷のように冷えてしまい、仕事に集中できなくて困っているという方は多いのではないでしょうか?長時間座りっぱなしでいると血流が悪くなりやすく、ただでさえ冷えやすい女性にとっては辛い環境になりがちです。

私自身も、オフィスや在宅ワークでの底冷えには長年悩まされてきました。
そこで今回は、デスクワークによる冷え性の原因を掘り下げつつ、私が実際に試して効果を感じたあったかグッズや、座ったままできる簡単な運動、そして体を温める食事などの対策について詳しくご紹介します。
記事のポイント
- デスクワークで足元が冷えてしまう根本的な原因
- オフィスですぐに実践できる具体的な冷え性対策
- 座ったままできる血流改善のための簡単な運動やストレッチ
- 体を内側から温めるための食事や飲み物の選び方
デスクワークで冷え性が起きる原因

毎日頑張って仕事をしているのに、どうしてこんなに体が冷えてしまうのでしょうか。「ただ寒いから」だけではなく、実は私たちの体の仕組みや働き方が深く関係しているんです。まずは、なぜデスクワークが冷えを引き起こすのか、そのメカニズムを一緒に見ていきましょう。
足の血流が滞るメカニズム
デスクワークで冷えを感じる最大の要因は、長時間同じ姿勢でいることによる血行不良です。
座りっぱなしの状態が続くと、股関節や膝裏などの大きな血管が圧迫されてしまいます。血液は心臓から送り出され、全身を巡ってまた心臓に戻りますが、座ったままだと下半身に降りていった血液が重力に逆らって戻ってくるのが難しくなります。
血液の流れが滞ると、温かい血液が足先まで届きにくくなり、結果として「足が冷たい」という状態が慢性化してしまいます。
女性に多い筋肉量不足の影響
「男性よりも女性の方が冷え性になりやすい」とよく聞きませんか? これには、体の構造的な理由があります。
私たちの体温を作り出しているのは、主に筋肉です。筋肉が動くことで熱が産生され、体を温めてくれます。しかし、女性は男性に比べて筋肉量が少ない傾向にあります。熱を作る工場である筋肉が少ないため、どうしても体温が上がりにくいのです。
さらに、女性の体は皮下脂肪が多い傾向にありますが、脂肪は「一度冷えると温まりにくい」という性質を持っています。これが冷えを加速させる原因の一つになっているんですね。
座り姿勢とふくらはぎの関係
ふくらはぎは、よく「第2の心臓」と呼ばれます。これは、ふくらはぎの筋肉がポンプのように収縮・弛緩を繰り返すことで、下半身の血液を心臓へと押し戻す役割を果たしているからです。
しかし、デスクワーク中はふくらはぎの筋肉をほとんど使いません。歩いたり立ったりしていれば自然と働くポンプ機能が、座っている間は停止状態になってしまうのです。

私も集中して作業していると、気づけば数時間全く足を動かしていなかった…なんてことがよくあります。これじゃあ足が冷えるのも納得ですよね。
夏の冷房や冬の寒さの影響
オフィスの環境も冷え性の大きな敵です。
夏場は冷房が効きすぎていて、薄着で作業をしていると芯まで冷え切ってしまうことがあります。特に冷たい空気は下に溜まる性質があるため、足元は常に冷蔵庫のような状態になっていることも。
冬場はもちろん気温が低いですが、窓際やドア付近の席だと隙間風や冷気の影響をダイレクトに受けます。こうした外的な要因が、体の内側の冷えと合わさって症状を重くしてしまいます。
自律神経の乱れによる不調
仕事のストレスや緊張感、そして屋内と屋外の激しい温度差は、自律神経のバランスを乱す原因になります。
自律神経は体温調節をコントロールする司令塔のような役割をしています。ここが乱れてしまうと、血管の収縮や拡張がうまくコントロールできなくなり、暑くないのに手足だけ冷たくなったり、逆にのぼせてしまったりといった不調が現れます。デスクワーク特有の精神的な疲れも、冷え性の一因と言えるでしょう。
デスクワークにおすすめの冷え性対策

原因がわかったところで、ここからは私が実際に試してみて「これは良かった!」と感じた対策をご紹介します。環境づくり、運動、そして内側からのケアと、アプローチを変えていくつか組み合わせるのがポイントです。
足元を温める最強グッズの活用
オフィスの環境を変えるのは難しいですが、自分のデスク周りを快適にすることは可能です。特におすすめなのが、足元を直接温めるアイテムです。
| アイテム名 | 特徴 | おすすめポイント |
|---|---|---|
| パネルヒーター | デスクの下に立てて使う薄型ヒーター | 膝下全体をじんわり温めてくれます。こたつに入っているような心地よさです。 |
| USBフットウォーマー | スリッパのように足を包み込むタイプ | 足先が特に冷える方におすすめ。USB給電ならオフィスでも使いやすいです。 |
| 段ボール箱(裏技) | デスクの下に箱を置いて足を入れる | 見た目は少し気になりますが、断熱効果が高く、お金をかけずに温かさをキープできます。 |
グッズを選ぶ際は、職場のルールを確認しましょう。電源の使用可否や、安全装置(自動オフタイマーなど)がついているかもチェックポイントです。
靴下やレッグウォーマーの効果
「3つの首(首・手首・足首)」を温めるとよい、と言われますが、デスクワークでは特に足首の保温が重要です。
おすすめは、足首からふくらはぎまでをカバーできるレッグウォーマーです。靴下の上から重ねて履くことで、空気の層ができて保温効果が格段にアップします。素材は吸湿発熱素材やウール、シルクなどが蒸れにくくて快適です。
また、ストッキング派の方は、厚手の靴下をデスクに常備しておき、作業中だけ履き替えるのも一つの手です。締め付けの強い靴下は血流を妨げてしまうので、ゆったりとしたものを選んでくださいね。
座ったままできる簡単な運動
グッズで温めるのと同時に、自分の体で熱を作ることも大切です。仕事の手を止めずに、座ったままできる「こっそり運動」を取り入れましょう。
- かかとの上げ下げ運動: つま先を床につけたまま、かかとをゆっくり上げて、下ろす。これを20回ほど繰り返します。ふくらはぎの筋肉が動くのを感じられるはずです。
- 足首回し: 片足を少し浮かせて、足首をグルグルと回します。血流の滞りやすい足先の巡りを良くします。
- つま先トントン: かかとを床につけて、つま先をリズミカルに上げ下げします。すねの筋肉を刺激します。

私はコピーを待っている間や、考え事をしている時にこの「かかと上げ下げ」を無意識にやるように習慣づけました!
ふくらはぎストレッチの手順
休憩時間やトイレに立ったタイミングで、ふくらはぎをしっかり伸ばすストレッチを行うと、むくみの解消にもつながります。
- ラベル椅子に浅めに座り、片足を前にまっすぐ伸ばします。
- ラベルかかとを床につけ、つま先を自分の方(天井方向)に向けます。
- ラベルふくらはぎの裏が気持ちよく伸びているのを感じながら、15秒キープ。
- ラベル反対の足も同様に行います。
もしスペースがあれば、壁に手をついてアキレス腱を伸ばすポーズをとるのも効果的です。痛気持ちいいくらいの強さで、息を止めずに行うのがコツですよ。
体を温める食べ物と飲み物
外側からのケアだけでなく、体の内側から温める「温活」も意識したいところです。
飲み物は、氷たっぷりのアイスコーヒーではなく、ホットの紅茶やハーブティー、白湯などを選ぶようにしましょう。特に生姜(ジンジャー)を入れた紅茶は、加熱された生姜の成分が体を芯から温めてくれるのでおすすめです。
食事では、根菜類(人参、ごぼう、レンコンなど)や発酵食品(味噌、納豆など)を積極的に摂ると良いとされています。
カフェインの摂りすぎは血管を収縮させて体を冷やす原因になることもあるので、飲み過ぎには注意しましょう。ノンカフェインのルイボスティーなども上手に活用してくださいね。
デスクワークの冷え性を改善しよう
デスクワークによる冷え性は、環境の工夫とちょっとした生活習慣の見直しで、確実に和らげることができます。
最初から全部やろうとすると大変なので、まずは「デスク下にパネルヒーターを置く」「1時間に1回は足首を回す」など、できそうなことから始めてみてください。足元が温かいと、不思議と気持ちも落ち着いて仕事のパフォーマンスも上がる気がします。
ぜひご自身のライフスタイルに合った方法を見つけて、冷えに負けない快適なデスクワーク環境を作ってくださいね!
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断や治療を代替するものではありません。症状が重い場合は医師にご相談ください。
※本記事は、信頼できる医療情報、公的機関、および専門メディアの情報を基に作成されています。より詳しい医学的知見やデータについては、以下の出典元をご確認ください。



